2024年3月の店長ブログ

お店側の立場として風俗業界に参入する前、あたりまえですが筆者はユーザー側の人間でした。

利用客として風俗業界に感じていたことはいくつもありますが、中でも強く思っていたことは

「ミスマッチがあまりにも多すぎて、とても"三方良し"とは言えない業界」

「消耗の激しい業界」

だなぁということです。

具体的にいえば

・好みの女の子を探そうにも、写真やプロフィールに嘘が多すぎて、ガッカリすることが多い(男性視点)

・勇気を出して働いているのに、お客さんからあからさまにガッカリした態度を示される・ぞんざいに扱われる(女性視点)

・1回ポッキリのお客様ばかりだから、いろんな男性をとっかえひっかえ接客しなければならない

(女性視点)

といったことです。特にデリヘルは新規開業が容易なので、優良店を見つけ出すのは至難の業。

風俗は単価が高く、一回限りの利用であっても儲かる業界ゆえに、あぐらをかいて価格に見合わない接客・サービスを提供しているお店があまりにも多いように感じます。(いってしまえば「そのお客さんを一回でも騙せればok」というマインドで運営しているお店)

たとえミスマッチが起きようとも、お客様と女の子を繋ぐお店は痛くも痒くもありません。また新しい客を見つけて、半分ほどの稼ぎを持っていけるのですから。

写真詐欺店も、価格詐欺店も、女の子とお客様が悲しんで、お店だけが得をします。

少しでも風俗に慣れている男性なら

「風俗の写真は一切信用ならない。基本地雷がくると思ったほうがいい」

「可愛い女の子に巡り会うのは運」という認識を持っていますし、初めて利用する男性は

「せっかく大金を握りしめてやってきたのに、期待と全然違かった……もう利用しない......」となってしまうケースがほとんどです。

商売は三方良しであったほうがいいに決まっているのです。たとえ女の子の質が高くなくとも、しっかりとそのことを明示した上で、妥当な価格設定をしていれば、お客様にはそれでも満足してもらえます。

女の子が嫌な思いをすることもありません。(有名店のちゃんこさんや鶯谷デッドボールさんのように)

女の子の質に自信があるのなら、その分値段をあげればいいのです。

しかし、風俗は大手資本が参入しづらい業界ですし、SNS等で口コミも広がりづらく、特定のポータルサイトの影響力が強いことから、粗悪店であっても淘汰されにくいのが現状です。

「粗悪店が風俗業界の負のイメージを作り上げ、優良店の足を引っ張る構図」が長らく続いています。

なんだかスケールの大きい話になってしまいましたが、私は本気で風俗業界をよりお客様にとって、働く女の子にとって素敵なものにしたいと思っております。

もちろん、お客様を最優先に考えるならば、女の子の写真は加工・モザイクなしで公開されていたほうがよいですが、それでは女の子にとってあまりにもリスクが大きくなってしまいます。

いかに女の子のプライバシーを守りながら、お客様にありのままの魅力を伝えられるか。

当店は丁寧にヒアリングを行った上で、お客様の希望のタイプからかけ離れた女の子はお届けしませんし、いないならばいないとはっきりお伝えして、じっくりとお待ちいただくよう提案しております。

ミスマッチを極限まで減らし、お客様に気持ちよくお金を払っていただき、女の子にも気分よく働いてもらう。その価値提供の対価として、お店が存続し続ける。

そうしたお手本となれるよう、名門大学物語はこれからも営業してまいります。

Q.送迎はありますか？

A.送迎はありません。その代わり、当店は非待機型なので、みなさんの都合のいい場所からお仕事に直接向かうことができます。1回1回事務所に出向く必要がないので、自分で移動してしまった方が何かと便利です。

Q.どうやって派遣先まで行けばいいのですか？

A.基本的に公共交通機関を利用して移動します。公共交通機関がない場合、タクシーを利用することもあります。

Q.交通費は支給されますか？

A.どこから出発したかに関わらず、梅田・なんばを起点として、派遣先までの電車・バス代の実費と移動時間に応じた移動手当を支給します。

※例えば、派遣先が京都で、自宅が京都周辺だったとしても、梅田から京都までの交通費を支給します。

Q.電車がない時間帯はどうすればいいですか？

A.当店は「営業時間=電車が動いている時間」なので、原則終電以降の派遣はありません。お客様がどうしても終電以降のご利用を希望される場合は、タクシー代の実費を支給します。

Q.お金はどのタイミングで貰えますか？

A.お客様と合流しましたら、料金を全額お預かりしてもらいます。

解散したのち、バック分を差し引いた金額をお店の口座に振り込んでもらいます。

手元に残った現金が、あなたのお給料です。

ですので「お金が貰えるタイミング=お客様からお金を頂いたタイミング」となります。

Q.事務所には何回出向く必要がありますか？

A.一度もございません。面接は飲食店で行いますし、入店手続き・写真撮影も外で行います。お仕事は直行・直帰スタイルなのでスタッフと顔を合わせる機会もありません。

Q.入店に必要なものはなんですか？

A.学生証・顔つき身分証明書・本籍入りの住民票の3つとなります。面接のタイミングでは学生証だけあれば大丈夫です。入店の際には他2つが必要となります。

詳しくはこちら（https://qzin.jp/vanilabo/money/43415/）

Q.面接の結果はいつ分かりますか？

A.その日中にお伝えさせていただきます。

Q.お仕事に必要な持ち物はなんですか？

A.お客様にお釣りをお渡しするための現金と、ローションを持参していただければOKです。

ローションはこちらで支給します。

Q.オプションはありますか？

A.当店はオプションを用意していないので、デリヘルにおける基本的なプレイを想定していただければ大丈夫です。(トラブルの元になりますので、独自にオプションを設定するのもNGとなっています)

Q.講習がないとお聞きしましたが、何をすればいいのかわかりません

A.座学形式でしっかりとご説明させていただきますが、希望があれば先輩キャストさんによる実技講習も可能です。

しかし、お客様はみなさんが未経験の大学生であることを理解されておりますので、はじめから完璧な接客ができる必要はありません。

名門大学物語の魅力はなんといっても高単価であること。

少ない案件数でも満足のいく稼ぎを実現できます。

風俗業界では、クーポン割引やキャンペーン値引が女の子のお給料に反映されてしまうことがほとんどだと思います。

『60分30000円！バック率50%！』

と書いてあったから応募してみたのに、実際は常にキャンペーン価格の20000円で回ってるお店で、女の子の取り分は10000円しかなかった……なんてことも。

当店は、クーポンもキャンペーンも女の子のお給料には関係ありません！

『バック率は何があろうと定価の50%保証』

『本指名料100%保証』

SSランクの価格は

90分 75,000円

120分 90,000円

180分 135,000円

このうち50%が女の子のお給料になるので、

90分 37,500円

120分 45,000円

180分 67,500円

さらに、本指名なら+5,000円！

※在籍女性のほぼ全員がSSランク以上です

名門大学物語で一番スタンダードな120分コースなら、

本指名と合わせて驚きの『1案件 50,000円バック』

現在絶賛グランドオープンキャンペーン実施中な上、ご新規様クーポンも大盤振る舞いしているので、お店に残る分は実質20〜30%ほど……。他店でいえばバック率70%以上です。

しかし、どこまでいってもお客様と働いてくださる女の子があっての商売。

お店の利益は二の次で、なるべく多くを皆様に還元できるように努力しております。

雑費や天引きは一切ありません。

また、交通費は梅田・なんばを起点として派遣先までにかかった実費以上を支給しております。

お給料はオンラインで精算を行うので、その都度全額女の子の手元に。完全日払い制です。

大学生にとって一番働きやすく、そして稼げる環境をご用意しております。

ご応募お待ちしております！

トラブルに遭ってしまうと気が動転してしまうものです。

どういった手順でどのような対応がなされるのか、知っておいて損はないでしょう。

風俗のお仕事でありがちなトラブルは

・盗撮(圧倒的多数)

・暴力

・泥酔

・本番強要

であることは、以前もブログで説明した通りです。もしこれらのトラブルに遭遇した場合には、自分で解決しようとせず、適切なタイミングでお店に連絡しましょう。

そこから先は、基本的に女の子がすることはありません。

では、お店側はどのようにして問題解決を図っているのでしょうか？

まず、いわゆる「罰金」はトラブル解決手段として適切ではないということをご存知でしたか？

たとえば、事前に禁止行為の注意書きに「盗撮したら50万円、本番行為を強要したら100万円……」という風に罰金を明記してあったとしても、それをもとに「お金を払いなさい」とすることはできません。

(そういう風にしているお店もあるかもしれませんが……)

日本は法治国家ですので、個人が勝手に「罰」を科すことはできないんですね。あくまで刑事・民事手続きを経る必要があります。

風俗トラブルに限らず、一般的な事件解決のプロセスとしては

①警察への被害届を提出

②刑事責任が問われる

③民事で損害賠償請求を行う

になります。刑事責任はあくまでも国が加害者に問うものですので、お店側からすればぶっちゃけ損も得もありません。

金銭的な補償を要求するには、別途自力で損害賠償請求を起こさなければいけないんです。これには大変な労力と時間がかかりますので、できれば避けたいところ……。

そこで登場するのが「示談」です。

言葉自体はご存知の方が多いかと思いますが、示談というのは、民事上の責任を当事者間の話し合いで解決し、和解する手続きのことです。

示談が成立すると、加害者は女の子に対して、謝罪とともに慰謝料や損害賠償金をまとめて「示談金」として払います。それをもって女の子が加害者を許すことで、民事上の責任が果たされることになります。

そして、示談が成立すると一般的に加害者は刑事責任は問われなくなります。(必ずではありませんが)

加害者は警察沙汰にならずに問題を解決でき、被害者としても、話し合いでスピーディーに補償がなされるので、双方にとってメリットのあるのが示談。しかし、ここであまりにも加害者にとって不利な示談内容を要求してしまうと、開き直って「警察沙汰にでもすればいい、ここでは金は払わない」と言い出す人が少なくありません。

ですので、弁護士を交えて、示談金の相場をもとに話し合いを行うことになります。トラブルの悪質性や本人の支払い能力にもよりますが、盗撮なら10〜20万円、本番行為強要なら30〜50万円が相場とされています。

お店が無事加害者から示談金を受け取りましたら、そのうち一定の割合を女の子に補償額としてお渡しして、一件落着です。

名門大学物語では、過去数万件の派遣実績の中で大きなトラブルが起こってしまったことは片手でおさまるほどしかありません。

そして、どれも示談でもって平和的に解決がなされました。

2度と当店を利用しないかと思いきや……その後も当店を使い続ける方もいらっしゃいました。(もちろん、悪質な場合は出禁となりますが)

女の子にとって、安心・安全のお店となるべく、紳士的なお客様に愛されるようなお店作りを今後も維持して参ります。

”夜の世界は、普通に生きていたら一生関わることのない業界かもしれません。関わっている人はロクでもない、という見られ方をされるときもあります。

たしかに、惰性でなんとなく足を踏み入れて、楽に稼ごうというマインドでいては、夜の世界に呑まれてしまいます。

普通のバイトでは到底稼げないような大金を手にして、金銭感覚がおかしくなってしまう人もいれば、たくさんの男性を相手にして、精神をすり減らして、自分を嫌いになってしまう人もいます。

だんだんと前までの面影がなくなっていってしまうお友達もいました。

名門大学物語は、そういう点では少し夜の世界らしくないかもしれません。

1日に何人もの接客をこなす必要はなく、他の女の子と出会う機会がないので、競争という競争を意識する瞬間はありません。家から直接向かってそのまま帰るので、日常生活との境目も実感しにくいのも最初は不思議な感覚でした。

それから、いい意味で「程よい稼ぎ」なことも後から思えば恵まれていたと思います。

せっかく夜の世界で働くなら、たくさん稼ぎたいとはじめは思っていました。普通のお店なら、出勤すればするほど稼げます。

名門大学物語では出勤がなく、オファーがあって初めてお仕事に行くので、どれだけ自分が働きたいと思っていても、その意志はあまり関係ありません。

それもあってか、普段は自分が名門大学物語のキャストであることを忘れている時間のほうが長かったくらいです。それでも、依頼を頂いたらその時だけ働いて、十分な稼ぎ。時期にもよりますけど、週に1回で20万くらい。

私としては、大学生にとって月20〜30万以上の収入は、よっぽどの目的がない限り必要ないどころか、毒になってしまうんじゃないかなと思っています(笑)

水商売の多くはどこまでいっても時間の切り売りですし、金銭感覚は思っている以上に保つのが大変です。

他に珍しい点をあげるとするなら、出会うお客様は社会的ステータスのある方々が多かったこと。みなさんが卒業後目指しているであろう、普通の社会で活躍する先輩方ですね。

限られた学生時間の中で目的意識を持って「こんな自分を実現するんだ」という向上心を持って取り組めば、名門大学物語での経験は決して無駄にはならないと思います。”

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「このお店でよかった」という言葉と共に、無事卒業していく方を何人も見てきました。

名門大学物語に在籍してくださる女性の育ちの良さ・品性は、一朝一夕で身につけられるものではありません。向上心があって、優秀な仲間に囲まれているみなさまが纏う品格は、決して他の女性たちには真似できないものです。

そうして作り上げられたブランドイメージに、等身大でハイレベルな品性を求めて素敵なお客様がやってくる。それを聞きつけて、新たな新入生が門を叩く。そんな好循環が出来上がっています。

ぜひ当店で、あなたのインテリジェンスを活かしてみませんか。

あえて名指しします。

関関同立・旧帝国立以上の大学に通うあなた。

「あなたは、この業界でも圧倒的に稼げます」

賢さが仇となって、真面目すぎたり、周りの言うことを真に受けすぎてしまったり、お手本がないとどうしたらいいかわからなくなってしまったり。そんな心配をする方がいます。

安心してください。あなたは、自分の力で試行錯誤できる環境であればあるほど、輝けます。

水商売だからといって、容姿が全てではありません。

長引く不景気と物価高の影響で、夜の業界に進出する女性は年々増え続け、ライバルのレベルはどんどん上がってきています。

「可愛い子が、なんとなく接客をする」

それだけでは売れない世の中になってきました。

画一的なサービスは言ってしまえば、誰でもできるんです。

お客様と1対1な究極の接客業だからこそ、頭を使って「どうしたら気に入ってもらえるか」「なにがリピートしてもらえる要因なのか」を日々考えることが求められています。

そのためには、客観的に考える力と、それを実現する行動力が必要なのは言うまでもありません。

これまで何百人もの高学歴な女性とお会いしてきました。受験勉強という、日本人のほぼ全員が経験する競争の世界で勝ち抜いたみなさまには、内から滲み出るたしかな自信と、客観的思考力、努力する力があります。

それらの能力は、風俗業界でも絶対に通用します。それと同時に、能力を最大限に活かすためには、正しい環境選びも大切です。

風俗業界の稼ぎは、5割の外部要因と、5割の実力で決まると言われています。

当店は、その外部要因を徹底的にお支えし、あなたが輝けるステージをご用意します。

「あなたの武器を評価してくれるお店と、それを求めて訪れてくださるお客様」

それが、名門大学物語には揃っています。

飲食業や観光業など、季節・気候によって日々の売上が激しく左右されることはあまりない風俗業界ですが、それでも「閑散期」「繁忙期」というものがございます。

それは求人についても同様で、女の子が一斉に動き出す時期もあれば、パッタリと止んでしまうときもあるのです。

この業界に飛び込んでまだまだ日が浅いワタクシですが、たくさんのお店と関わりのある広告代理店さんの話を聞いてみると、

・繁忙期は7〜8月、12月といったボーナスが支給される月

・毎月25日前後の給料日は電話が鳴りやすい

だそう。

当店は一般的な風俗店と異なり、お電話で予約をいただくよりもLINE・メールでお問い合わせをいただくことが多いです。

オープンしてからこれまでの動向を見てみると、一概に給料日前後でお問い合わせが増加するということはありませんでしたが、それはひとえにお金にゆとりのある会員様が多いからなのでしょうか。

まだまだ駆け出しですので、日々の上げ下げにどれだけの意味があるのか未知数です。しかし、どの業界であってもデータは裏切らないと思っていますので、これからもコツコツと記録していこうと思います。

逆に求人については、当店が大学生限定をコンセプトに掲げている関係上、非常に季節性が問われます。

具体的には、新学期直後や期末テストの時期は動きが鈍くなるのに対して、夏休みや春休み、新学期が始まって生活が落ち着き始める5月〜6月あたりに動きが活発になる傾向があります。

求人が集中する時期は、どうしても入店準備に時間がかかってしまい「せっかく夏休みで稼ごうと思ってたのにもう時間がない……」なんてことが起こりがちです。

お客様に皆さんの新規在籍が浸透し予約が入り始めるのも、やはり1〜2週間のタイムラグが発生してしまいます。

どのタイミングで働き始めるかは人それぞれですが、当店は完全予約制・非待機型。学生にとってはこれ以上ないくらい働きやすい環境をご用意しています。

”今は忙しくとも、とりあえず在籍だけしておいて、次の稼ぎ時に向けて万全の準備で備える”。ノルマも出勤もない名門大学物語だからこそ、そんな戦略も大いにアリではないでしょうか

(※面接・入店手続きは最短2日、全部合わせて3時間もあれば終わります)

3月からは徐々に繁忙期に突入してきています！

ぜひ、新学期を私達と一緒に盛り上げていきましょう！！

ここまでいろいろと見てきましたが

・結局何をすればいいのか

・結局どのくらい払うことになるのか

を最後にまとめていきたいと思います。

①親御さんに「扶養を外れたい」旨を伝える

→親御さんから、親御さんのお勤めの会社に扶養から外れる手続きをしてもらうよう依頼する

※伝えていなくとも、確定申告をすれば勝手に扶養から外れます。ただ、のちのち会社から聞かれることになると思うので、事前に伝えておくほうがスムーズです。

②国民健康保険に加入する

→今持っている保険証は、親御さんの会社の保険証なので、それは返却する必要があります。区役所に行って「国民健康保険の加入手続きがしたいです」と伝えましょう

③毎年2月頃、所得税の確定申告を行う

→マイナンバーカードがあれば、スマホからでも行うことができます。必要な情報は、お店からお渡しします。

④確定申告をしたら、所得税を納める

→確定申告をすると「あなたの所得税は○○円です」という案内が表示されるので、それを自分で納めます。今ではキャッシュレスマネーで納めることもできます

⑤6月頃に、住民税・国民健康保険・国民年金の案内が届く

→案内に従って、納付を行います。基本的には、一度口座振替の設定を行えば毎月自動的に引かれていきます。

つまり、税金はいくつもありますが、毎年自発的にやらなければいけないことは、2月頃の所得税(+対象者は消費税)の確定申告と納税のみ。

そこから先は国や自治体が処理を進めてくれるので、郵送で届く住民税・国民健康保険料・国民年金の書類を捌いていくだけです。

全部の合計(所得税+住民税+国民健康保険料+国民年金)の目安は、

売上240万(月20万)：57万円 (23%)

売上480万(月40万)：128万円 (26%)

売上600万(月50万)：176万円 (29%)

売上720万(月60万)：224万円 (31%)

売上1000万(月80万)：337万円 (34%)

これを見てわかる通り、だいたい稼いだお金の3割くらいは税金のために取っておいた方がいいでしょう。

我が国は申告納税制度、つまり自分で税金を計算して、税金を納めるのが原則です。

なので、多少の間違いは多めに見てもらえます。何よりもまず「とりあえず申告をする」「納税の意思を見せる」ことが大切です。

残念ながら、わたしは税理士ではありませんので、みなさんの代わりに税金の計算を行うことも、確定申告をすることもできません。

(一般論、計算方法を教えることはできます)

以上、結構なボリュームとなりましたが、みなさんが税金について学ぶきっかけになれば幸いです

自分の稼ぎを見比べながら、自力で頑張ってみるもよし、税理士さんにお願いするもよし、はたまたどうするかは、、、みなさんの考え方次第です。

※税理士さんに頼んだ場合は、年間10〜20万円

より具体的な話に入っていきます

みなさんが一番気になっているのは、扶養についてだと思います。

結論(多くの方がご存知とは思いますが)、年間約100万円以上稼いでしまうと、親御さんの扶養から外れることになってしまいます。確定申告をする以上、これは避けられないことなので、親御さんには正直に伝えましょう。

（確定申告をしない限りは、扶養から外れることはありません。普通のアルバイトであれば、黙っていようが103万円以上稼いでしまうと強制的に扶養から外れますが、個人事業主の場合はそうではありません。正しくは"バレないだけ"ですが...）

実は扶養にも2種類あって、税法上の扶養と、社会保険上の扶養というものがあります。

<税法上の扶養とは>

親御さんにとってメリットがあるのが、税法上の扶養です。我が国では、子供を養っている(扶養している)場合には、親御さんの支払うべき税金が少なくなるという制度(扶養控除制度)があります。

19歳以上23歳以下の子供1人につき、親御さんの支払うべき税金は毎年概ね10万円〜25万円ほど少なくなっています(親御さんの年収が高ければ高いほど恩恵は大きくなる)

親御さんがそれなりに損するからこそ「103万だけは超えるな」と言われるのです

反対に、子供本人にとっては、税法上の扶養から外れることのデメリットはありません。

<社会保険上の扶養とは>

日本国民であれば全員が持っている保険証ですが、あたりまえに支給されているわけではありません。本来は、一定の保険料を納めて初めて、保険証を持つ資格が得られるのです。

しかし、稼ぎのない人たちにとって保険料の負担はとても大きなものです。そこで、一定の年収以下の人は、親御さんの扶養に入っている場合、保険料の負担なく保険証を与えられるようになっています。

社会保険上の扶養を外れることによって、親御さんのデメリットはありませんが、今度は本人が自分で保険料を納める必要があります。

具体的には、年間の稼ぎが500万円の場合、毎月3万円程度です。

このように「扶養を外れる」ということの裏には

・親御さんの払うべき税金が増える

・本人が自ら保険料を納めなければいけなくなる

という二つの側面があるのです

<いつ、どうやって伝えたらいいのか>

→親御さんの会社では毎年12月頃に年末調整というものが行われるはずなので、できれば11月までに伝えるのがよいでしょう。

「アルバイトでたくさん稼ぎたい。お父さん(お母さん)の税金は少し増えてしまうことになるけど、これからは自分で責任を持って税金も社会保険料も払うので、扶養から外させてほしい」

と伝えれば、ほとんどの親御さんは納得していただける………と勝手に思っています。

あとは、親御さんがお勤めの会社に「娘が扶養を外れるそうなので、手続きお願いします」といえば、それでOKです。

さて、扶養を外れたことで、あとはご自身で各種税金を納めていく必要があります。

個人が納めなければいけない税目はいくつかあり

・所得税

・住民税

・消費税

・国民健康保険料

・国民年金

の5種類に分かれています

※国民健康保険料と国民年金は厳密には税金ではなく、社会保険料。ただし、絶対に納めなければいけないという意味で、実質税金と同じようなもの

まず、ほとんどの方には関係ないであろう消費税からみていきます。

<消費税>

消費税は売上(風俗で働く場合にはイコール年収と思ってok)が1000万円を超えた年の2年後から納める必要があり、タイムラグがあるのが特徴です。普段お買い物をするときに払っている、あの消費税です。風俗であったとしても、我々はお客様から消費税込みのお金をいただいていますから、それを国に納める必要があります。

たとえば、2023年の1月〜12月の売上が1100万円だった場合、2025年の1月〜12月の売上に対して消費税がかかります。2025年の売上が同じく1100万円だった場合、そのうち100万円は消費税として納めなければいけません。消費税も確定申告の一部なので、この場合は2026年の2月頃に納めることになります。

ところが極端な話、大学3年生（2023年）/大学4年生（2024年）でそれぞれ1000万円以上稼いだとしても、卒業して一般就職をするのであれば、2025年は売上は0円になりますので、消費税は全く納めなくてよいことになります。これは脱税でもなんでもなく、そういうルールです。

<所得税>

続いて所得税ですが、これは稼げば稼ぐほど税率が上がっていく仕組みの、国に納める税金です。

例えば、売上が500万円の場合に納めるべき所得税はだいたい35万円ですが(7%くらい)、売上が1000万円の場合に納めるべき所得税は140万円ほど(14%くらい)となり、税率は倍に跳ね上がります。

毎年2月頃に確定申告をすることで納めるべき所得税が確定し、その金額を自分で納めることになります

<住民税>

住民税は、どんなに稼いでも一律で10%かかる、住んでいる市区町村に納めるべき税金です。所得税の確定申告をすることで自動的に市区町村にデータが共有され、6月頃に住民税の金額が記された納付書が届きます。その案内に従って、自分で納付します。

売上500万円：40万円ほど

売上1000万円：90万円ほど

<国民健康保険料>

先ほど少し触れましたが、国民健康保険料とは、保険証を持つために払わなければいけない保険料です。日本は健康保険への加入が義務なので「保険証は使わないから払わない」といったことはできません。

保険料は確定申告のデータをもとに市区町村が自動で計算を行ってくれますので、住民税とおなじく6月頃に案内が届きます。

自治体によって金額は前後しますが

売上500万円：40万円ほど

売上1000万円：85万円ほど

<国民年金>

国民年金は、将来年金を受け取るために納めなければならない保険料です。こちらも、健康保険と同じく加入は義務です。

いくら稼いでいるかに関わらず、20歳以上の人は年間一律20万円ほど納める必要があります。

20歳の誕生日を迎える頃に、日本年金機構から必ず郵送物が届くようになってるはずなので、そこに記載されている案内に従って保険料を納めましょう。

では、税務署はどうやってターゲットを見つけ出しているのでしょうか。

当然、税務署にも調査できる数には限りがありますから、全員に調査が入ることはありません。

一定の規模を持つ会社であっても、５年に一度といわれています。真面目に申告しているとしても、来ないに越したことはありませんよね。

実は、風俗で働いている女の子が単体で狙われるよりもまず先に、お店に調査が入ります。

お店側は当然、女の子の売上を把握していますから、そこからバレてしまうことがほとんどなのです。

では、調査に入られやすいお店はどんなところか？それはずばり「きちんと申告を行なっていないお店です」

税務署からすれば、お店からも取れて、女の子からも取れて、一石二鳥なわけです。

さきほど言った通り、税務調査というのは毎年来るものではなく、数年に一回まとめてくるものですから、申告をサボっているお店は言ってしまえば「お得意先」

何度も何度もやってきます。

逆に、きちんと申告を行なっていて、かつ女の子にも税金の説明を怠っていないお店はどうでしょう。

税務署からすれば、行っても大した成果を得られないので、次第に税務調査の頻度も少なくなります。

ですから、女の子にとってはなにより、そのお店がしっかりと納税意識のある会社であるかどうかを見極めることが大事です。

直接聞いても正直に答えてはくれませんから、その指標こそが「税金についてちゃんと説明してくれること」に他なりません。

学校では税金のことについて習うことはないので、ほとんど何も知らないという人の方が多いかもしれません

そんな中でも「扶養」という単語だったり「103万の壁」という単語はなんとなくご存知ではないでしょうか

税金はこんなにも身近なものなのに、なぜ我々は税金のことをほとんど知らないのでしょう

それは、飲食店でアルバイトをしている人や、会社に就職している人は「雇用されている」立場であり、会社が税金周りのことを全部代わりにやってくれるからです。

社会人の約9割は、何かしらの会社に雇われています。

ましてや、大学生の大半はアルバイトです。

日本という国は、誰かに雇われている限り、税金のことは全く知らなくても生きていけてしまいます

しかし、風俗で働く女の子は全員「個人事業主」であることは、part1で説明した通り。

言い方を変えればフリーランス、または自営業、あるいは正確な表現ではありませんが、ひとり社長といってもいいかもしれません。

たしかに、風俗店に在籍していると、一見雇われているかのように勘違いしてしまいます。しかし、細かい理由は割愛しますが、

お店と女の子はあくまでも対等な立場。いってしまえばビジネスパートナーなのです。これは、裁判でも明らかになっています。

＜https://zinlaw-yokohama.com/06qa137.html＞

たまに

「お店に引かれている分の中には、税金が含まれているから自分は何もしなくていい」と勘違いしている方がいますが、それは間違いです。

源泉所得税といって、一定のパーセンテージをお店が天引きして納めるという仕組みもありますが、これをしたからといって確定申告が免れるわけではありません。

あくまでお店はお店で税金の申告を行いますし、女の子は女の子で各自税金の申告を行います。

それから

「お給料(正確には"報酬")は現金で受け取ってるから、申告しなくてもバレない」と思っている方もいますが、それも間違いです。

残念ながら、税務署はプロ中のプロ。あらゆる手を使って追いかけてきます。

お店の記録、銀行の残高、クレカの利用履歴、持ち物 etc... など徹底的に調べられたうえで、税務署には「おおまかな収入を予測して課税してもよい（推計課税）」という特権があります。

実際、国税庁が毎年発表している「事業所得を有する個人の1件あたりの申告漏れ所得金額が高額な業種」ランキングでは、2013年から2019年にかけて、風俗業が必ず1位か2位にランクインしています。その額は驚愕の2000万〜3000万。この数字、1人あたりですよ。税務署にとって、風俗で働いている女の子がいかに格好の獲物であるかは、論じるまでもありません。

＜https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2023/shotoku_shohi/pdf/shotoku_shohi.pdf＞

「税金」というワードを聞くだけで、なんだか身構えてしまいますよね。

お仕事と税金は、切っても切り離せない関係です。

大前提として知っていただきたいのは

①風俗で働く女の子は、全員「個人事業主」です

②個人事業主は、自分で確定申告(税金の申告)をしなければいけません

なので、税金の知識は絶対に必要です。

＜https://zinlaw-yokohama.com/06qa137.html＞

「そんなこと教わったこともなければ、お店に言われたこともない！」と思いますよね。

しかしそれは、お店にとって女の子が税金の申告をちゃんとしていようが、サボっていようが、無関係だからなんです。女の子が税金を払っていなかったとしても、お店には何の責任もありません。

だから、面倒なことを伝えて女の子が離れてしまうくらいなら、放っておいた方がいいとほとんどのお店は考えているのです。(それか、お店も税金の申告をしていないケースも多い)

ひどい話ですよね。

安心してください。名門大学物語で働いてくださる女の子は、優秀で真面目な方達ばかりです。こちらが説明をする前から「税金はどうすればいいですか」と聞いてくださる方もいます。

ですから、当店では税金のことも逃げずにきっちり、責任を持って説明します。

このブログは、その入り口としてみなさんの参考になればと思い書いています。

支配人は大学1年生の頃から自分でビジネスをしており、毎年自力で確定申告していました。

加えて、税理士事務所で3年間働いていた経験もあります。だいたいのことは、調べずとも答えられる自信があります。

税理士ではないので、何でもかんでもサポートすることは法律上許されていませんが、答えられる範囲では、できる限りサポートしたいと思っています。

将来の人生を見据えた時に、税金をきちんとしておくことはとてもとても大切です。

税金というのは、5年間まで遡って罰金を取られる可能性があるからです。

場合によっては、罰金を含めてこれまで稼いだ金額の合計以上に納めなければならない、なんてこともありえます。＜http://www.sato-taxlaw.jp/14612989346060＞

それに、税金はたとえ自己破産をしたとしても、チャラにはなりません。全額を、一生かけて納めなければいけません。

(上で紹介した記事では、脱税した人は最終的に国外逃亡してしまいました)

と、怖い面ばかり伝えてしまいましたが、きちんと理解すれば、実はそんなに難しくありません。

これから何パートかに分けて

・税金の種類

・よくある勘違い

・扶養と税金

・どのくらい払わなければいけないのか

・何をすればいいのか

について解説していきます

前回までのブログを2本とも読んでくださった方なら

・デリヘルでは本番行為が禁止されていて

・それをしてしまうと管理売春として罰則がある

ということがお分かりいただけたと思います。

風俗に関する法律は女性の保護を目的としています。人目につく形で自分から積極的に売春を募集したりしない限り、女性が罰されることはないことも説明しました。

すると、ごく稀にこういうことを考える子がいます。

「本番行為をしたとしても自分に罰はないのだから、お客さんに気に入ってもらうために黙って本番行為をしてしまおう」

「一生懸命接客するよりも、挿入してもらった方が楽だから、本番行為をしてしまおう」

「お客さんが"挿入させてくれたら1万円あげるよ"と言ってきたから、応じてしまおう」

(最後のはまだしも)お店側としては、やっぱり女の子に同情せざるを得ません。なぜなら、法律のことを一旦忘れるならば、本番行為が認められている方が女の子にとっても、お客さんにとってもメリットの方が断然大きいからです。

衛生面でも、本番禁止の弊害は大きいと言われています。売春防止法で風俗店における挿入が禁止されたことによって「素股」が普及しました。これは、男性器と女性器を挿入させない形でギリギリまで密着させるプレイで、とても過激な粘膜接触です。挿入ではないからと、コンドームを装着せずに素股をすることも多く、この場合あらゆる接触の中で性病の感染率が一番高くなってしまいます。

性病に関するブログを読んでいただけた方ならご存知かもしれませんが、コンドームを正しく着用して挿入をする場合には、ほとんどの性病は感染を防止することができます。

それに対して、コンドームの着用が一般的でないオーラルセックスや素股は、どうしてもリスクと隣り合わせです。

それに、挿入をさせてくれないならと無理矢理力づくで本番行為を迫る男性もいます。

ですから、だったら本番をしてしまった方が良いと思ってしまうのも、ある種仕方のないことなのです。

法律を立てれば衛生が疎かになってしまい、逆に衛生を立てれば法律が疎かになってしまう、そのような板挟みの状況の中で、それでもお店は法令遵守を優先しなければなりません。

もし仮に本番行為が発覚してしまった場合には、当然お店としては厳重注意しなければいけなくなります。それでも本番行為が続いてしまうようであれば、我々はもうそれ以上あなたにお仕事をお願いすることも、味方でいることもできなくなってしまいます。もしその延長線上でお客様とトラブルになってしまったとしても、自力で解決していただくことになってしまうのです。

それは自分たちのためだけではなくて、ルールを守って頑張ってくれている他の女の子たちにも迷惑をかけてしまうことになるからに他なりません。

綺麗事に聞こえるかもしれませんが、我々がきちんと本番行為を注意して、キャストさんもそれに従ってくれることで初めて、お店は健全に運営し続けることができます。

もちろん、無理矢理されてしまったり、どうしようもない理由で本番行為に至ってしまった場合には、我々がお客様に対して厳しくに対処しますので、その際は遠慮なく伝えてください！

悪気さえなければ、お店はどこまでも働いてくださる女性の味方です。

前回のブログでは、なぜ本番行為がダメなのかの理由を説明しましたが、二つの疑問が残されたままです。

https://kansai.qzin.jp/meimondai01/blog/?entry=99152763

①なぜ性風俗そのものではなく、挿入だけが取り締まりの対象なのか？

②なぜソープランドでは本番がOKなのか？

この二つの疑問に答えるためには、日本の風俗の歴史から紐解いていく必要があります。

かなりマニアックな話なので、結論だけ知りたいという人は、最後の方まで読み飛ばしてください

<日本における風俗の歴史>

日本の風俗はその昔、公娼制度と呼ばれるものでした。すなわち、公的な制度として、政府が責任を持って売春を管理していたのです。おおげさにいえば、行政サービスに近しいものだったといえるでしょう。

公娼制度は鎌倉幕府から始まって、明治、大正、昭和時代まで続いていました。

売春を認められた女性の人たちを娼婦と呼び、娼婦は特定の場所に集められ、政府の管理のもとで接待行為（当然、本番行為アリ）を行なっていました。それらの場所は「遊郭(ゆうかく)」と呼ばれていました。

かつての遊郭としての名残がある地域こそが、吉原だったり、飛田新地のような、今でも本番ありのサービスが提供されているエリアになります。

政府によって遊郭には既得権が与えられ、保護されていたわけですから、民間人が好き勝手管理売春をできないという意味では、倫理的な是非はともかく、男女双方にとって今よりよっぽど安全な仕組みだったように思います。

やがて第二次世界大戦を経て、敗戦国となった日本は、アメリカのGHQが統治するようになりました。日本は基本的にアメリカの掲げる方針に従う必要がありましたから、ここで公娼制度は廃止されます。

アメリカが目指していた「自由な社会」を実現するためには、政府が売春を管理していてはダメだという理由からです。

「自由な社会」とはすなわち、誰に強制されるでもなく、個人が個人の意思で自分のやりたいことができる社会です。なので、売春そのものが悪だと決めつけられたわけではなく、個人が自らの意志で売春行為をすることは認められていました(自発的売春の許容)。

とはいえ、いきなりそのような社会を実現するために規制を強めてしまっては、治安が悪化する一方です。規制したとしても、需要はなくなっていないわけですから、今度は政府以外の第三者が遊郭に似た機能を作り出し、目の行き届かないところで管理売春が行われてしまうことは明白といえます。

自由な社会はあくまでも理想であって、理想と現実のバランスを上手く舵取りしていくのが政治の役割。日本政府はGHQの方針に従い大半の遊郭を消滅させつつも、一部の遊郭を特殊飲食店という形で残し、必要悪として存続させました。いわば、これこそがグレーゾーンです。

時は少し進み、戦後焼け野原となったら日本は急速に復興を遂げていました。国際社会におけるかつての影響力・地位を取り戻すためにも、日本は国連に戻ることを望むようになります。

しかし、ここで国際社会の新たな動きが立ちはだかります。1949年には、国連によって売春防止条約が採択されていました。以前より国際的な問題となっていた人身売買と、それに付随する売春行為が人の尊厳を大きく害するとして、世界各国が売春を禁止する方向に同意していたのです。

売春防止条約の方針に従うためにも、日本は売春に関する明確な法律の制定を迫られるようになりました。そして1956年、売春防止法が制定されます。

この法律に定められていることは、別のブログが解説した通りです。

売春防止法は、売春そのものを根絶したいわけではなくて、女性の権利を守るためにも、不必要な売春を防止したいというのが建て付けでした。世界が目指す自由な社会の中で、個人がやりたくてやってる売春までをも禁止する正当性はありません。本人が納得していて、そこに権利侵害の危険性がないならOKというわけです。じゃあ何がダメかというと、売春を管理する側、つまりお店側が売春をさせちゃダメということでしたね。女性の安全を考えた時に、これを許してしまうと、お店側が利益追求のために女性に売春の機会を積極的に提供したり、騙したりするからです。

売春防止法が制定されたことで、日本も再び国連の仲間入りを果たします。

これはあくまでも憶測の域を出ませんが、国際社会もこのとき、建前を必要としていました。すなわち、第二次世界大戦を経て、これ以上争いのない平和な世界を目指すため、世界情勢の抜本的な改革が必要だった中、売春は避けて通れない問題の一つでした。しかし、売春というのはどんなに厳しく取り締まろうとも、世界から無くなりません。ですから、ある程度枠組みとして目に見える形で、売春は悪だという価値観を明らかにさせつつも、治安維持の観点から本当の意味で性風俗そのものを根絶させるようなことは要求しなかったのだと思います。

日本としても「肉を切らせて骨を断つ」といったら語弊があるかもしれませんが、管理下におけるあらゆる性的なサービスを禁止とせず「売春=挿入のともなう性交」に限定し、管理売春をいわば新しい時代に進むための生贄として差し出したのではないでしょうか。

そうでなければ、裸の男女が密室に二人きりでオーラルセックス等のサービスを提供している以上、そこに女性保護の観点から売春となにか決定的な違いがあるかといえばないように思います。本当にこの世から性を対価とした職業をなくしたいのならば、性風俗そのものを根絶させないと意味がありません。

これが、現状ブログ冒頭のテーマ

①なぜ性風俗そのものではなく、挿入だけが取り締まりの対象なのか？

の答えのように思います。もちろん、国が表立ってそのような論理を主張することはありませんので、正解は存在しません。

続いて

②なぜソープランドでは本番OKなのか？

はどうでしょう。実は、ソープランドであっても本番はOKでありません。正しく言えば、ただ黙認されていてOKに見えるだけです。

売春防止法の制定によって、昔のように国が管理する形で遊郭を維持することはできなくなりました。しかし、遊郭を完全に日本から無くすことはすなわち、目の行き届かないところで売春行為が次々と行われる火種を撒き散らすことに他なりません。行き場を失った遊女たちのためにも、吉原などの旧遊郭エリアではソープランドが誕生しました。歴史的な沿革と背景を持つ地域にそういった施設を最小限でもいいから残し黙認することで、悪意の第三者による管理売春の機会を減らすようにする目的があったはずです。

よく「ソープランドは自由恋愛だから売春にあたらない」という俗説がありますが、これは誤り。ソープランドが管理売春であることは、どんな言い逃れをしようとも覆せません。あくまで、警察がいつでも摘発できる状態を構えつつも、黙認している状態に過ぎないのです。

・ソープランドは店舗を構えているので、警察の目が行き届く

・日本国内において、ソープランドを新たに作ることはほぼ不可能である

・すなわち、既存の店舗のみをきちんと監視していればよく、何かトラブルがあれば警察はいつでも摘発に動くことができる

・そのようなギチギチの状況下であれば、無理にソープランドを全て潰す必要はなく、むしろある程度残しておくことで男性の需要を解消して、目の行き届かない売春を防止することができる

・しかし、どこまでいっても黙認であることには他ならず、世間の厳しい声が強まれば、ソープランドは完全になくなってしまう恐れは十分にある。

「他の風俗では本番がNG、ソープは黙認」という日本の状況は歪で仕方ありませんが、しかし歴史の流れの中である意味どうしようもなくこのような形に留まっているということは、お分かりいただけたでしょうか。

ここまで高度に国際化が進んだ社会において、性に関する規律は強まることはあれど、緩まることは基本的にありません。なぜならば、世界は繋がれば繋がるほど、正義と建前を必要とするからです。

倫理観に照らし合わせれば、性を対価とする職業はどうしても非難される立場にあります。

（実際、売春防止法は1956年に制定されて以降一度も抜本改正されていません）

モザイクに関する法律も、日本特有のものだと言われています。売春における挿入と同じように、モザイクのありなしで一体何の違いがあるのかと言われれば、答えは説得力に欠けます。これも、一度制定してしまった手前、緩めることが難しいことから長らく放置されているルールの一つです。

性風俗産業をもっとクリーンなものにしていくためにも、今の時代にあった新しい法制度が求められています